デブリーフィングって?
シミュレーションに参加したことがある人は、デブリーフィングという言葉を聞いたことがあるのではないでしょうか。今回は、デブリーフィングについて考えてみます。
フィードバックとは
フィードバックという言葉はよく耳にしますね。シミュレーションにおけるフィードバックとは、当事者に対して客観的な事実を伝えることです。シミュレーション終了後に、ファシリテーターが参加者に対して、ここがどうだったとか、あそこがどうだったとか伝えることをフィードバックと言います。それでは、デブリーフィングとは何を指すのでしょうか。
デブリーフィングとは
デブリーフィングとは、フィードバックを提供し、振り返りと議論を通じ参加者に自律的な思考と将来の行動変容を促すものだそうです。なにやら難しくなってきた気がしますが、シミュレーションに参加したメンバーが、その時やったことや考えたこと、感じた子を振り返っていっぱい考える。そして、自分たちの知識や技術をさらに深め、今後の課題を明確にすることで次に繋げるということでしょうか。では、何に注意すると良いのでしょうか。
デブリーフィングのポイント
デブリーフィングを行う際には、ショーンの理論などが出てくるようですが、リフレクションの考え方に沿って勧めていくと良さそうです。
ファシリテーターによるサポート
有益なデブリーフィングを実施するには、シミュレーション参加者だけの力ではなかなか話が進まない場合があります。そこでファシリテーターの登場です。ファシリテーターは、次のことに注意すると良いとされています。
①予めデブリーフィングの構成を考える。デブリーフィングはシミュレーション直後に行い、シミュレーションより時間をかけてじっくり行うことが望ましい。
②協力的な姿勢を示し、言語的だけでなく非言語的な支援する。
③参加者の個人的背景や文化、個性、スキル等の違いを考慮に入れ、精神的なの安全を確保できるよう環境を整える。
④不安を軽減し、積極的な参加を促すために質問する。結果や結論を急がせない。
⑤シミュレーションのためのシミュレーションにしない。臨床につながるように意識する。
話を進めていく中で大切なことは、誰が正しいかではなく、患者にとってどうだったということです。ファシリテーターは脇役に徹して、どうでしたか?と答えを求められたら、あなたはどう思いましたか?と返してみるといいでしょう。
終わりに
シミュレーションでは、とても緊張して本来の力が発揮できない人もいるでしょう。失敗することは悪いことではないですし、実際の現場では様々な要因が重なり、答えが一つではないことが多いと思います。デブリーフィングで一番気をつけたいのは、いい雰囲気で終わらせることだと思います。少しでも次につながる学びを得られ、働くモチベーションにつながれば嬉しいですね。